私が所有する分譲マンションを巡って売却の勧誘電話がかかってくる。ほぼ毎日である。地元だけでなく東京や大坂の業者から物件を特定しての電話攻勢である。結構、有名な不動産会社からの勧誘もある。私は東京や大坂の投資家目線を知るために、勧誘に興味を示し、「月額10万円の家賃ですが条件次第なら検討しますよ。」と誘導の言葉で回答する。

 私が「幾らで買ってくれますか?」と質問すると、私を素人と見た営業マンは14%の利廻りで買うと言う。何と!ゼロ金利時代、私の物件の投資価値は14%だと言うのである。(10万円×12か月)÷0.14で購入金額は857万円で買うというのだ。「舐めとるんか!」と言いたいところをじっと我慢する。私の相場観は最低でも投資利回り7%の物件価格になる。(10万円×12か月)÷0.07で、私の相場観は、最低でも1714万円となる。私の1700万円の物件を相場の半値の850万円で買おうとしているのだ。

 相続などで取得した知識の無い方は、目先の大金提示で契約してしまう人が出てくるのではないかと心配する。どう考えても適性利潤とは思えない。同業者として腹が立つ。今、流行りのオレオレ詐欺と変わらない。「お前は誰や?」と言いたいのを我慢しながら、私の専門用語による質問に、話の途中にもかかわらず一方的に「失礼しました!ガチャーン」である。あんな有名な会社が・・・知識は武器になるが鎧にもなる。知識が無ければ自分を守れない時代だ。困ったものだ。