今年も入学シーズン・就職シーズン繁忙期が終了した。賃貸住宅産業にとっては良くも悪くも異動シーズンの繁忙期が終わった。賃貸オーナーにとって安心安堵があれば失意落胆もある。オーナーにとっても建築すれば家賃収入が入ると言う幻想は悲劇に繋がる。私自身たくさんの建物を建築して新築後全く入居の申し込みが無い地獄の苦しみを何度も経験した。特に10年以上を経過した賃貸建物の入居はオーナー次第である。オーナーが自分の不動産を大事にするかどうかである。オーナーが自分の不動産を大事にしない物件を管理会社が魂を込めて大事に扱うは筈が無いからだ。
賃貸建物を単なる投資と見ている人はオーナー業は不向きだと思う。オーナーは賃貸建物を我が子を扱うように愛着を持ち愛情を注がなければならない。自分の建物を大事にするには、リペア(補修)リニュアル(新装)リホーム(回復改修)リノベーション(機能向上)コンバージョン(用途変更)の為に、お金と時間をかけなければならない。キリスト教では「自分を愛するがごとく隣人を愛せよ。」と言っている。私に言えば「家族を愛するがごとく入居者を愛せよ。」となる。オーナーは自分や家族が住む住宅であるかのように、大事に扱い、快適に暮らせるように、常に手入れをしなければならない。そんな理念のもと、我がファミリー物件の入居率は年間を通して95%を切ることがない。