不動産業をしていると一獲千金の面白い話が飛び込んでくる。うまい話には必ず裏がある。落とし穴がある。困った人や相手の弱みを仕事にしている話が多いからだ。そこで儲けても、必ず何処かで損をして痛い目に合って、つじつまが合うことになっている。私は人が止めていた方が良いと言われる物件を買うことにしている。難しい仕事やややこしい仕事、儲けに対して大きな労力のかかる仕事に取り組むことにしている。儲けを買う発想は間違いだ。苦労を買ったと思われることだ。
労力大に対して成果(儲け)が小さく見えるものには大きな副産物が付いてくる。かつてシャトーテル松山と言う物件を15社ほどで入札したことがある。私が11億3千万円(坪350万円)で入札、2番手が10億4千万円で、ほとんどの入札が10億円から3億円だった。人は私の入札金額は狂気の金額だと言った。私の入札金額で債務者は借入金から解放された。銀行も不良債権が終わった。私は物凄く貴重な経験をすることが出来た。リーマンショックと重なり苦労をしたが、大きな信用を手にすることが出来た。
戦争は殺し合いである。生きるか死ぬかの騙し合いである。死んだ者は生き返らない。経済戦争(商売)は騙し合いだろうか。安く仕入れて高く売るのが商売の原則である。問題は仕入れ方、売り方である。弱みを見せれば足元を見られる。売り手と買い手の駆け引きの中で取引は成立する。それでも次の取引の為に相手を信じて取引をする。
姑息・狡猾にも相手を騙して取引したらどうだろう。経済戦争(商売)の場合は騙されても死ぬことは無い。騙された者は記憶の中にしっかりと恨みと不信が残っている。悪事千里を走る。悪い風評が経つ。二度と相手にされないだけでは済まない。騙された者は虎視眈々と仕返しのチャンスを狙うことになる。長く商売するには敵をつくらないことだ。
商売の基本は今現在の1回きりの取引ではないのである。今後、永く広く商売を続けるには「あの人なら安心、大丈夫、あの人と永く取引を続けたい。」と思われなければならない。目に見えない信用が商売の原点となる。進入路や土地の入り口を押さえ、相手を困らせて安く買う、相手の弱みを掴んで高く売る。良くある出来事だが、これをやっちゃおしまいだ。私の知っている人で、こんな商売をやって来た人達は、廃業したり亡くなったりして今は存在しない。
「インターネット万能時代」 20201008
当社の賃貸物件はと全てインターネット完備となっている。インターネット対応マンションとインターネット完備マンションとでは全く違うことをお客様は知っているだろうか。インターネットを使用するには接続業者(プロバイダ)への接続料金と、NTT光ケーブルや電力ケーブルやCATVなどのケーブル使用料が必要だ。
室内で接続できる状態に配線できているマンションをインターネット対応マンションと言う。このインターネット対応マンションは入居者がプロバイダー(接続業者)を自分で選んで自分の使用量と質を考慮して契約するマンションを言う。入居者は家賃に追加して月額5-6000円の負担が要ることになる。
一方のインターネット完備マンションは部屋までの配線工事と接続料・ケーブル使用料は全てオーナー負担の為に自分のパソコンを持ち込み接続するだけで良い。入居者に月額の自己担は要らない。対応マンションでは別途でお金がかかるが自分専用契約なので通信スピード面で納得が出来る。一方の完備マンションでは入居者に追加負担がないが全室でシェアするので、同時で接続した場合の接続スピードが遅くなってしまう。
「知らない人は知っている人の半分も知らない。」と言われるが、IT用語を使った会話にはついていけない。現在の4Gがうすぐ5Gになると言う。Gとは通信のジェネレーション(世代)を言うのだ。もうすぐ第5世代になると言う。世代の区分は何か?1Gとは携帯電話の登場世代、2Gとはの初期メール世代、3Gとはiモード・ウエブモード世代、4Gとは今現在の動画スマホ世代を言う。
これから始まる5Gとは物にインターネット繋がるIot世代を言う。高速大容量通信が出来るので同時多数接続が出来ると言う。自動運転の自動車、機械機器の遠隔操作、デパートや空港でも顔認証で財布もお金もクレジットカード要らない時代となる。私が装着している医療機器はAI(人工知能)が付いている。日々のデーターは毎日自動通信でドクターのパソコンの中に蓄積されている。カードと暗証番号を使ったなりすまし被害にもあった。恐ろしい時代がすぐそこまで来ている。しかし、パソコンとインターネットが使えないと生きていけない時代になった。
ハイグレード社宅仕様(別荘仕様)の賃貸物件 20200828
「ヴァレーレ県庁前」は松山市中心部に位置するハイグレード分譲マンションです。平成18年に住宅情報館が建設した33棟目の建物です。単身者用高級分譲マンション(65戸)として建設したものである。竹中工務店の施工で築14年になるが外観も共用部もほとんど傷んでいない。当時、東京で新築物件を見学して、東京都心に負けない仕様で建設した。14年経過した今回、所有している部屋を破格の金額を投資して、社宅仕様(別荘仕様)としてリニュアルした。設定家賃は1LDK32.24㎡13万円(共益費1万円込み)で募集する。賃貸相場が日本一低い松山市内においては高額家賃物件になると思う。
所在地は松山市中心部、大通りから一筋入った閑静地です。松山市役所と愛媛県庁に近く、オフィス街と繁華街にも近く、しかも伊予鉄バスターミナルに近く、空港まで30分の場所で利便性抜群の場所です。本物件は高層階で南東角部屋の眺望タイプである。建物は風除室付きオートロック・監視カメラ27台の防犯認定マンション・カラーモニター付ドアホン・戸別プライベート宅配BOXが標準装備である。
その他の仕様と設備・家具を紹介する。分譲タイプだから全窓にオリジナル遮光カーテン・レースカーテン付きです。さらにリビングは床暖房である。食洗器付・ガラストップ3口コンロ・対面式システムキッチン・お掃除ロボット機能付きエアコン2台・会話調光照明器具・ウオシュレットトイレ・サーモスタット水栓・光ファイバー設備・CATV・リビング65型4K薄型テレビ・1600unicoテレビ台・寝室50型4K壁掛テレビ・浴室14インチテレビ・ドラム式全自動洗濯機・浴室乾燥暖房機・脱衣室暖房・セミダブルベッド(フランスベッド)・unico2人掛けソファーとテーブル・読書デスクとチェア・unicoフロアーランプ・ピクチャーレール・掛け時計・電気ケトル・unicoキッチンカウンター・冷蔵庫・電子レンジ・読書ランプ、エアコン及び電化製品ベッドは新品です。9月1日入居可能で進めています。
ヴァレーレ県庁前 家具付き賃貸 予告広告 20200802
松山市中心部のハイグレード分譲マンションです。平成18年に竣工した33棟目の建物です。単身者用高級分譲マンション(65戸)として建設したものである。竹中工務店の施工で築14年になるが流石、竹中工務店、外観も共用部もほとんど傷んでいない。3階と11階に私の個人所有で賃貸にしている部屋がある。当時、東京での新築を見学して、東京都心に負けない仕様で建設した。今回2室が空室となったので、1室当たり破格の金額を投資して、家具付き仕様にリニュアルする。設定家賃も松山で破格の高額家賃で募集することになる。1LDK38.69㎡13万円(共益費1万円込み)で募集する。日本一賃貸相場の低い松山市では家賃相場の2倍の高額物件になると思う。
松山市中心部、大通りから一筋入った閑静地です。オフィスと繁華街に近く、しかも伊予鉄バスターミナルに近く、空港まで30分、利便性抜群です。本物件は11階で南東角部屋眺望タイプである。建物は風除室付きオートロック・監視カメラ27台防犯認定マンション・カラーモニター付ドアホン・戸別プライベート宅配BOXが標準装備である。
その他の仕様と設備・家具を紹介する。リビングは床暖房である。食洗器付・ガラストップ3口コンロ・対面式システムキッチン・お掃除ロボット機能付きエアコン2台・会話調光照明器具・ウオシュレットトイレ・サーモスタット水栓・光ファイバー設備・CATV・65型4K薄型テレビ・1600テレビ台・50型4K壁掛テレビ・14インチ浴室テレビ・ドラム式全自動洗濯機・浴室乾燥暖房機・全室レースカーテンおよび遮光カーテン付き・セミダブルベッド(フランスベッド)・2人掛けソファーとテーブル・読書デスクとチェア・フロアーランプ・ピクチャーレール・掛け時計・電気ケトル・キッチンカウンター・冷蔵庫・電子レンジ・読書ランプ、9月1日入居可能で進めています。乞うご期待を!
2020路線価と建築制限 20200702
AM4時20分松山市の天気は19度快晴である。とても梅雨時とは思えない爽やかさである。高松国税局は2020年度四国の路線価を発表した。最高路線価(1月1日現在)が上昇したのは4県全て県都だった。愛媛県は松山市大街道商店街で坪単価で218万円、高松市が119万円、徳島市で102万円、高知市で71万円となっている。ちなみに日本一地は東京銀座鳩居堂前で坪単価1億5180万円となっている。現実の銀座での取引は坪単価2億円位だと思う。
松山市の評価は高松市・徳島市の2倍であり、高知市の3倍である。ここに大きな問題がある。路線価とは相続税や贈与税の評価に使う土地評価である。日本中どこに住んでいても国民にとって公平な評価(財産価値)でなければならない。財産価値とはその土地が産む果実(土地の値打ち)=生産性、即ち収益=賃料と言うことになる。
と言うことは松山市の店舗賃料は高松市・徳島市の2倍、高知市の3倍であれば、4都市の路線価(土地の値打ち)は公平と言うことになる。銀座であれば松山市の69倍の賃料が公平と言うことになる。実態を言えば、四国の店舗最高賃料は坪単価1万円程度で4県都でほとんど変わらない。ちなみに東京銀座で店舗家賃坪単価15万である。
結論として、賃料(収益性)があまり変わらないのに四国4県でこんなに路線価に差が付くのは問題である。逆に賃料(収益性)があまり変わらないのであれば、せめて四国4県・県都の路線価は10-20%の違いであるべきだ。松山市の路線価と店舗賃料(1万円/坪)を基準としてすれば高知市の賃料は坪単価3000円、高松市・徳島市が5000円坪単価にならなければならない。松山市の路線価が正しいのであれば銀座は店舗坪単価69万円でなければならない。と言うことは松山市で1万円の店舗家賃を払うより、銀座で不動産を所有せず、15万円の店舗家賃を払う方が、収益性を考えた時得策と言うことになる。この路線価と賃料(収益性)の矛盾の中に富(利益)が隠れているとも言える。
昨日の愛媛新聞によれば、一番町の国際ホテルの建設計画(99m)が、近隣住民の反対によって頓挫しようとしている。松山市は高層ビルを建てる場合、「近隣住民の合意」を条件としている。隣地や南側に高層建物が建設されるのは誰だって嫌なものである。いつの時代も隣地の迷惑のもとで街は開発されてきた。国土利用計画法では用途地域の主旨を記載している。「用途地域とはおおむね10年以内に用途の促進を図る地域」と規定している。商業地域において建築基準法に適合していてるのであれば、行政は商業ビルとして商業を促進しなければならないとなっている。
近隣住民の建築承認を松山市が事業主に要請することは、用途地域の趣旨に反するものであり、近隣住民の苦情を行政が回避して、行政が汚れ役を事業者に押し付けるものである。それは街の発展を阻害している事になる。行政が高収益を抑えるのであれば固定資産税も下げるべきだと思う。現実、四国4県において高層建物がないのは松山市だけである。松山市の経済効率の統計の悪さはこの辺が起因している。国土法が地方の誤った行政によって歪められているように見えてならない。
「将来を読む!景気動向先行指数」 20200523
日本の景気はコロナ禍で急速に冷え込んでいる。日本の景気は今までどうだったのか?そして今はどうなのか?今後はどうなるのか?景気動向を表すのに3つの指標が使われている。①今までどうだったのかに対しては遅行指数が使われる。景気の良し悪しによって敏感に法人税収入や消費者物価が動くことから、税収入指数と消費者物価指数が景気遅行指数と言われている。②今はどうなのかについては日銀か行う短観(全国企業・短期経済観測調査)によるDI(業況判断指数)が使われる。調査内容は景気は良いですかの質問で、イエスと答えた人数からノウと答えた人数を引いたものだ。それは今現在の生産(受注)や利益なので景気一致指数と言われている。
誰もが気になる③今後の景気はどうなるかについては景気先行指数が使われる。企業は受注の見込みで工作機械の発注を増やしたり減らしたりする。その機械の発注量の増減で将来の景気が判断される。鉱工業生産指数と言う奴だ。私はいつも鉱工業生産指数を気にしている。日銀の金融政策と税制特例もこれからの経済活動に大きな影響を与える。新規求人数や株価も今後の景気を占う指標になっている。しかし私は株価を信用していない。株価はマインド経済学によって恣意的に操作されていると思っているからだ。
私の自慢は当社のアドバイスで結果的に良かったと言われる人が多いと言うことだ。「今は買うべきではないですよ。」とか、税金を考えて「来年、売った方が良いですよ。」など、自分が買主や売主の当事者になった積もりで意見を述べることを仕事理念としているからである。私は不動産業者として日本の不動産市況が今後どうなるか、今後、地域・地区の不動産市況がどうなるか、特定不動産の周辺をいつも気にしている。一般的に不動産価格は常に景気とリンクしている。景気の先行指数は国会における予算委員会が出発点と思っている。国家はどの分野に予算を振り向けるかによってお金の動く業種業界が決まるからだ。国家予算に従う形で地方でも予算委員会で予算配分が検討されている。
我々市民は、県議会や市議会を通して、道路計画・施設計画・地域地区計画を地区発展(不動産価格上昇)の先行情報として取得することが出来る。そういう意味において、国会・県議会・市議会の動向は大事である。施設の新設・移設、進出・撤退などの新聞紙上の情報も先行情報となる。失敗をしない為には先行情報の取得が不可欠になる。我々不動産業者は過去の経験と人脈を駆使して、街の将来図の情報を収集しなければならない。我々の価値はお客様が指定する地区地域(特定された不動産)の将来について、適切なアドバイスが出来るかどうかで評価されると思っている。
ピンチはチャンスか敗退か 20200407
4月6日の松山城は4度C快晴である。手袋がないと寒いくらいだ。松山城の開花は8分咲きで、ここ数日で満開となると思う。新型コロナウイルは未だ未だ蕾状態で、開花宣言程度だと思う。全土に感染して、全国民に免疫が出来て終焉に向かうことを考えれば、まだ始まりの始まりのように思う。歴史は残酷である。人類ウイルス進化説(適者生存説)と言うのがある。非情にも適者生存だけで弱者生存は無い。人類は遠いご先祖様の時代から、新種のウイルスを蔓延させ、適応できた人間だけを選別してきた。そうして遺伝子を進化させてきた。自然の摂理によって危機に対応できない生命(遺伝子)は滅ぼしてきたのだ。そして今、人類は再び試されている。
二宮金次郎は「危機が人を創る。人が歴史を創る。」と言っている。二宮金次郎が5歳の頃、小田原藩を襲った大洪水で田畑のすべてが濁流で流された。洪水によって庄屋だった二宮家も農民も貧困生活に転落する。幼くして親を亡くした金次郎は親戚をたらい廻しにされる。幼年期に経験した天災が後年の農業改革(農業生産飛躍)を導いたのである。百姓に学問はいらないと言われた時代である。そして、あの焚き木を背負った金次郎像となったのである。
新型コロナウイルスと同じように危機によって人類は進化してきた。ピンチは変革のチャンス、社会だって会社だって、個人だって同じかもしれない。コロナウイルスの効果によって、もうすでに在宅勤務とか在宅IT教育とかの検討が始まっている。コロナウイルスを好機にするか敗退にするかは自己責任だ。不動産対策は激動期が絶好のチャンスとなる。ピンチの時は考えて考えて考え抜くしかない。
「私とGE、ジャック・ウエルチ氏死去」20200306
1878年トーマス・エジソンが電気照明会社を設立して142年、世界屈指の複合企業ゼネラル・エレクトリック(GE)に成長した。GE元会長兼最高経営責任者(CEO)、ジャック・ウェルチ氏が腎不全のため死去した。84歳だった。彼は経営効率化を推進し、GEを世界最大クラスの企業に育てた。彼は「選択と集中」を掲げ、事業の多角化と大規模なリストラを断行して、在職中にGEの株価を約30倍に引き上げたと言う。20世紀最高の経営者と言われ世界の経営者の手本とされた。
ウェルチ氏は1935年に米マサチューセッツ州で生まれ、イリノイ大大学院で博士号を取得、60年24歳でGEに入社し出世街道をまっしぐら、81年に当時最年少の45歳で会長に就任している。経営学者ピーター・ドラッカー氏と出会い、「世界で1位か2位になれる事業だけやりなさい」という助言を守り、リストラとM&A(合併・買収)を推し進めたと言う。そういう意味で出会った人も素晴らしい。私だってドラッカーに出会っていたら・・・。半導体事業などを売却する一方、米3大テレビ局の一つNBCを買収したり、金融事業の拡大をめざし、90年代に保険会社やリース会社を相次ぎ買収した。日本では消費者金融のレイクを買収し、破綻した東邦生命保険の事業も引き継いでいる。
私はGEキャピタルと資金回収をめぐって生きるか死ぬかのバトルをしたことがある。私とGEキャピタルとのつながりは、2006年(平成18年)1月私の創業会社・㈱住宅情報館は愛媛県で初めて不動産7棟を証券化(SPC)したことから始まる。住宅情報館は不動産会社でありながら金融庁の管轄下になったわけだ。出資会社が三洋クレジットを手中にしたGEキャピタルだったわけである。SPCのオペレータである三菱UFJ信託銀行はアセットマネージャーとしてシニアローン・メザニンローン・フルアモチローンを駆使して資金を調達した。あの時、メザニンローンをGEキャピタルが担当したのである。5年後の2011年に米国本部の指示ではないかと思うが資金を回収すると言うのである。外資の資金回収に義理も人情もないことを思い知らされた時でもある。
この時期が、その時かどうかは知らないが、ウェルチ氏の退任後にGEの経営が変調した。トップが変われば経営も変わる。米同時テロや金融危機でGEの経営も大きく影響を受けていた。あれ以来、事業の売却や事業の整理で、現在も負の財産を残していると言う。当時20兆円企業と言われた株価が現在は半分の10兆円あたりで推移しているという。我々庶民から見ると、手の届かぬ訳の分からない金額だが、巨大企業だって安心してはおれないと言うことになる。それにしても経営トップによって、経営内容がかくも違うものかと驚かされる。
巨大タンカーだって小さな一人の船長が動かしている。企業統治(ガバナンス)は組織図の通りに動かない。組織図に魂を吹き込むのは人間である。仕事(乗組員)に魂を吹き込まなければ、たちまち漂流してしまう。イカ釣り漁船の船長と乗組員の息の合った作業が大漁をもたらす。イカ釣り漁船も巨大タンカーも船長次第と言うことになる。中小企業だけでなく上場企業だって大変である。漫然と経営していれば下り坂を転がり落ちる。いくら大企業だって魂のない社員に成果は出ない。成果の上がらない会社、不祥事の続く会社、部署長が頼りない会社、全ての責任はトップリーダーにあると言うことだ。部下は上司を見ている。上司はまたその上の上司を見ている。全ての社員は経営トップを見ていると言うことになる。
「堀之内公園の紅梅・白梅」20200225
堀之内公園の紅梅・白梅が満開になった。春爛漫まで1か月となった。春の草花の百花繚乱の露払い的な紅梅・白梅の存在である。10日以内に枝垂れ柳が芽吹き始める。自然の秩序は毎年同じで、確認する私も決められたルートでパトロールしている。AM6時30分「春はあけぼの。ようよう白くなりゆく山際、少し明かりて、紫だちたる雲の細くたなびきたる。」やっぱり春がいい。春を待つ心である。1000年前も今も同じ心である。ファミリーの賃貸物件は250戸ある。3月末までに客付けが出来なかった場合、空室が1年続くことになる。気掛かりな空室の報告を次から次と受ける。オーナーにとっては気の休まることのない季節である。不動産業は一足早く繁忙期(満開)を迎えている。担当者には行き違いや仕事のミスが始まる。サラリーマンの多忙・困憊、重い十字架を背負ったオーナーの憂患・悲哀、それぞれの立場・持ち場で、春の嵐を乗り越えようと頑張っている。
「宇宙と私、生命が生存する惑星発見」20200203
日経新聞で生命が生存するかもしれない惑星が発見された言う記事を見た。宇宙の記事は私に人生の奇跡と儚さ(はかなさ)を呼び覚ます時となる。地球に最も近い衛星は同じ銀銀河系内のケンタウルス恒星にある惑星ようだ。それは第2の地球かもしれない。太陽に最も近い恒星と言っても4光年(光のスピードで4年かかる)の距離だと言う。我々の太陽がある天の川銀河の直径が10万年光年と言われているのだから、4年と10万年の位置関係になる。銀河系全体から見ると1円玉10万個の長さの中の4個の近さの関係で「ほんのお隣さん」の位置関係になる。
私たち天の川銀河に一番近い銀河はあの有名なアンドロメダ銀河となる。天の川銀河から240万光年離れた距離にあると言う。銀河と名が付く星雲の中には太陽のような恒星が2000億個あると学んだ。天の川銀河やアンドロメダ銀河のようなそんな銀河が大宇宙には更に2000億個あるという。大宇宙には2000億個×2000億個の太陽(恒星)があるということになる。その宇宙の大きさは137億光年の距離となる大きさだという。お隣の第二地球が4円の距離なら大宇宙は1円玉137億個を並べた距離になる。
私の仕事観・人生観は宇宙論から始まっています。途方もない広さの宇宙の中の一点の地球に私たちは生きています。宇宙の誕生から137億年、太陽・地球の誕生は46億年前、類人猿の誕生が500万年前、人間らしくなって20万年、日本が出来て2000年と言われている。地球の46億年の歴史を46mの年表で見れば、人類の出現は僅か2ミリm前の出来事となる。人間が100年生きても0.001ミリmの長さの人生を生きたことになる。途方もないご先祖様からの命の繋がりの一瞬に私たちは生きています。私たちは悠久の時間の中の一点・一瞬の存在です。日々の出会いは奇跡の出会いです。よっぽどのご縁の関係となります。しかも私たちの人生は日々消滅しています。
太陽(地球)に寿命があるように、人生も終わりの時を迎えます。人生は禍福終始。良い事も悪い事も始まりがあったものには必ず終わりの時があります。小枝を集めて大木を流すという言葉があります。一得一失という言葉もあります。譲歩の決断で安寧な暮しを手に入れた人や、執着心にこだわって不本意な人生を続けている人がいます。人間万事塞翁が馬、人生は良いことと悪いことの繰り返し、振り子のようなものです。今なすべきことは、今止まっている振り子を動かすことではないでしょうか。
奇跡と言える宇宙時間の中の今をどう生きるか。今の現実を虚心坦懐に受け入れ、皆様の個別事情(人生観)に最適な選択と行動が必要だと思っています。着眼大局、着手小局と言う言葉があります。とにかくやってみる。お客様にとって今、何が大切か、お客様の人生観(お心)を重視して考えます。お客様の本当のしあわせ(利益)の為に、コンサルができればありがたいと思っています。私を含めて問題のない家庭など無い。問題があると言うことは生きている証拠、あなたの人生哲学に沿って一緒に考えさせて戴きたいと思っています。
「人生は博打」20200202
IR(カジノ)法案の是非について議論されている。囲碁将棋、人はスポーツを含めて勝つか負けるかの勝負事が好きである。競輪競馬・パチンコ・麻雀、宝くじだけが博打ではない。一番電車に乗るか、二番電車に乗るかで大きく違うことがある。乗った電車が運悪く人身事故との遭遇がある。飛行機の搭乗便だって考えようによっては博打である。A社のタクシーに乗り込むかB社のタクシーに乗り込むか、一般道を利用するか高速道路を利用するか、遅延となったり事故に遭遇する。運が悪ければ生死の事故に遭遇することだってある。ウイルス感染を考えた時、外出するかしないかだって博打になる。昼食にA店に入るかB店に入るかだって満足度は博打になる。
A校に入学するかB校に入学するか、Aコースを選択するかBコースを選択するか、A社に就職するかB社に就職するかだって博打になる。 Aさんと結婚するかBさんと結婚するか、離婚するか我慢するかだって博打になる。戦うのも博打、妥協するのも博打、右か左か選択するも博打、上か下かも博打、前進するか後退するかも博打になってしまう。人の進言に従うか拒絶すするか、信用するか疑うかだって博打になる。全ての判断は大なり小なり、成功か失敗=勝ち負けと言う面において、博打的な面がある。会社では日々の判断を間違わないために判断基準がある。経営指針や行動指針など社員が失敗しない(負けない)ための判断基準があるのだ。
私は沢山の不動産を買ってきた。沢山の不動産を売ってもきた。買うことも売ることも建設することも乗るか反るかの大博打である。成功するか失敗するか、勝つか負けるかの大きな博打である。ワクワクドキドキ掛け金は自分の命である。身代金は妻になる。それは全財産をかけた命がけの博打である。誰の人生も大なり小なり博打の連続だと思っている。博打が嫌だと言えば寝て暮らさなければならない。全ての勝負(博打)に勝ち続けることも出来ない。人生なんて勝ちが半分負けが半分、負けたり勝ったりだと思う。人生博打の千秋楽で6勝4敗なら勝ち越しで上等だと思う。
仕事上の博打には勝てる法則のようなものがある。どんな勝負も最終勝利(成功)の前には必ず負けが込んでくる。敗者は始める決断に躊躇する。敗者は行動を起こすまでに時間がかかる。たとえ着手しても、敗者は少しの負けで簡単にギブアップしてしまう。敗者は頭がくるくる回ってすぐに問題点を見つけて撤退の結論を出す傾向になる。それに反して勝者は決断が早く、成功する(勝つ)まで諦めない鈍くさい人が多い。どんなに負けが込んでも勝つまで止めないしぶとい人だ。最後に勝つのは頭の良い人ではない。狡猾ですばしこい人でもない。何度失敗しても立ち上がる人である。決してギブアップしない人だ。成功するまでコツコツ努力する人である。果たして出来るかどうか私の不動産博打は終盤を迎えている。馬鹿は死ななきゃ治らない。人は何歳になっても懲りない動物だと思う。
「ファンドの不動産転がし」 20200130
私は収益不動産を所有したら建物の寿命が尽きるまで持ち続けることを方針としてきた。自分が建てた建物は子供と同じです。命がけで創った愛情いっぱいの子供なのです。利益を出すために手放したくないのです。建物だって老化する。人間と同じように手入れが必要です。建物の劣化と自分の老化を共有する覚悟が必要です。建物と二人三脚の行き着く先にご褒美がある。それは20年30年所有して銀行ローンを完済したら、建物だけでなく土地が自分のものになるからです。取得価格はいくら高額でも構わない。家賃で修繕費と税金がと銀行ローンが支払うことが出来れば良いのである。地方であろうが東京であろうがニューヨークだろうが不動産取得の原則は同じなのです。東京駅周辺を取得した岩崎弥太郎(三菱グループ創始者)も同じ思いだったに違いない。売ったり買ったりしない事、持ち続けることが東京駅周辺の巨大な三菱村を作り上げたのだと思う。目先の売り上げや利益のために、不動産転がしに走ることをしなかった結果、三菱村が出来上がったのです。目先の土地ころがしで資産は出来ない。私は土地ころがしに違和感を感じる。
アメリカの投資ファンドBS(ブラックストーン)が日本の賃貸マンション220棟を今回3000億円で購入したという。1棟平均13億円で購入した計算になる。この物件をさかのぼって検証すれば、この220棟は平成14年にGEキャピタルからBSが2000億円で購入していたのだ。それを17年に中国の安保保険に2600億円で売却し、僅か3年でBSは600億円も儲けていた。そして今回、安保からBS(ブラックストーングループ)が3000億円で再び買い取ると言う。BSは安保保険に400億円儲けさせて買い戻すと言うのだ。GE→BS→安保→BSと変遷している。14年に2000億円で売買されたものが17年に2600億円で売買され、今回3000億円で売買されたことになる。僅か6年間に2000億円・2600億円・3000億円で売買されたことになる。
この話、不動産を個人で売却しようとした時、短期売買の重税ですべて税金にとられてしまう。投資ファンドグループでの不動産転がしによる課税は約20%となっている。我々中小の不動産業者にとっては夢のような金額であり儲け話である。気に入らないのは海外による投資ファンドの儲け話になっている点である。日本の富をゴッソリ持って行かれる事に腹が立つのは私だけだろうか。日本の領土領海について日本の国民(日本政府)はあまりにも無防備ではないだろうか。日本のリゾート地が外国資本に買い取られている。尖閣周辺の魚・小笠原のサンゴは根こそぎ中国の漁船に持ち去られた。そして今回の投資ファンドの実態である。消費税を上げても、こんな法律の抜け道で、日本の富がゴッソリ持ち去られる。国会議員の皆さん!この国益垂れ流しを何とかしてほしい。通常国会で議論すべき事項は山ほどある。桜を見る会の追及や失言追及などは別のところで別の時間でやってほしい。領土領海と国益保持について、手遅れにならないうちに今年の憲法改正の中で徹底して議論してほしいと思っているのは私だけだろうか。
「信用は一朝一夕ではできない」 20200129
会社の信用は一朝一夕ではできない。かつて信用調査会社の社員から「信用調査の評価点は10年間の経営が継続すれば上がりますよ。」と聞いた。理由は10年間の風雪に耐えて初めて信用が高まると言うものだった。いくら利益を出しても1年や2年の経営で高い信用評価点は得られないと言うものだ。なぜなら、たまたま市場経済が活況していたのかもしれない。たまたま幸運によって好決算となったのかもしれない。
会社経営10年間には山あり谷ありが必至で、経営は何度か逆風に晒される。10年間を耐えて初めて会社も経営者も信用が高まると言うのである。そして、そこにいる社員も信用が高まるのである。世間はあなた個人を信用しているのではない。あなたの会社即ちあなたの名刺を信用しているのです。あなたは幸運にもちゃっかり会社の信用を利用しているに過ぎないのです。信用は桃栗3年柿8年のごとく、会社だろうが個人だろうが、信用の果実はそう簡単には実らないと言うことになる。
論より証拠がある。今から30年前の私の話である。私がサラリーマンを辞めて、独立創業当時の出来事である。四電工退職前の私は仕事のできる営業マンになっていた。接客や社内懇親の目的で毎晩のように夜の街に出かけていた。オーナーやママさんとは家族のような信頼関係だった。店を出る時、振り向きもせず「お休み、またね!」と手を挙げて帰宅したものだった。月末の請求で一括して支払っていたのだった。
サラリーマンを辞め自営業者になった時、同じように手を挙げて帰宅しようとした時、ママさんから背中越しに「二宮さん!支払いは?いつ払ってくれるの?」と水を掛けられるような言葉が投げ掛けられた。踏み倒す気持など全くないのにママさんには自営業者になった私に不安があったのだ。ママさんとの長年の信頼関係が瓦解した瞬間だった。信用がないことの辛さをひしひしと感じたものだった。落ち着いて考えて気づいたことだが、日頃の信頼関係は自分の信用ではなく、四電工と言う東証一部の会社の信用だったのだ。
何処の会社にでもある光景だが、部署に2-3年いて会社に慣れてくると、取引先や外注業者に対して偉そうな口を利く人がいる。役職が付くと更に偉くなったと勘違いする人がいる。会社の信用と自分の信用とを勘違いして同一視しているのだ。大きな組織にいると、先輩たちが長年かかって築き上げた信用を、役職についた社員や入社1年2年の社員が、会社の信用を自分に信用があるかのように行使することがある。
勘違いした自分の信用によって、優越的地位の乱用になったり越権行為や公私混同や背信行為になったりする。会社を離れた時、本当のあなたの価値が分かる。役職を離れた時、一人の人間として裸の人間として自分の信用信頼を見つめる必要があると思う。会社に信用を外した自分に対して、どれだけの人間が私の言葉で動いてくれるか考えてみたことがあるだろうか。自分個人の信用・信頼がどのくらいあるか考えたことがあるだろうか。信用の勘違いは早い時点で気付いた方が良い。クレジットカードの取得や銀行借り入れなど申し込んでみればよい。なかなか厳しい審査となってしまう。信用とはあなたの商品価値でもある。裸の自分の価値を高めることが大事だと思う。
「分譲マンション管理組合総会」20200128
分譲マンション管理組合総会があった。恒例によって理事長である私が議長をした。あれから13年、新築後13期を迎えている。私が建設し私の会社が管理をしていた物件である。昨年、TL西日本を完全に退職し、区分所有者の立場だけになり利益相反がなくなった。昨年オーナーとして、建物の価値を下げないために、管理組合の役員に志願し理事長になったものである。今日の議事はスムーズに進行し、新年度も私が理事長をさせて戴くことになった。
現在、私は15箇所の所有物件のうち8か所の理事をしている。そのうち理事長4か所、副理事長を2か所でやっている。役員就任の目的は私が建設した建物の資産価値を下げない為に、管理会社に口出しをすることにある。お蔭で中古マンションになった現在でも、14年前の新築時に分譲した販売価格に近い価格で取引されている。この場所で同じものを新築すれば14年前の販売価格の2倍が販売価格の相場になる。出席者の一人から購入のいきさつをお聞きしとても嬉しい思いをした。東京から転勤で松山に着任し、賃貸で入居したのがこの物件だったとのこと。売り物件があると聞いて、住んでみた体験から、所有していて損はないと飛びついたと言う。建築主冥利に尽きる言葉だった。
マンション管理の目的はいつまでも資産価値を下げないことにある。その為には①建物の管理②お金の管理③人の管理をしっかりやることだと思っている。しかも善管義務を徹底して管理をすることだと思っている。善管義務とは善良なる管理者義務、即ちオーナー以上の注意をもって管理する義務があると言うことである。この点を管理会社も気付いていない。オーナーと同等の注意義務では不足と言うことになる。そういう意味で管理会社とは良い関係で長い付き合いをしたい。管理会社には厳しいことを言わせて戴く。資産価値の維持を考えた時、当然彼らの報酬も考える所存である。オーナー良し・管理会社良し・入居者良しの三法一両得であらねばならないと思っている。
「個人所得税と法人所得税のながれ」20200124
安倍政権になって国民に対する課税の流れが変わってきた。日本は個人所得に重く法人所得に軽くなっている。日本が国際競争力を付けるため、法人の日本回避を避けるため、個人所得の格差是正が目的ではないかと思う。低金利時代、自国第一主義など世界各国の流れを睨んでの対応だろうと思う。
日本では30年前のバブル時代の税率上限70%には及ばないが、個人所得の所得税・住民税合算の累進課税の上限が約56%に引き上げられた。給与所得控除の上限も1,000万円から850万円に下げられた。日本では850万円以上の人を富裕層とみなしているということだ。相続税の非課税が下げられ相続税資産の税率上限も50%から55%に上がっている。一方の法人税はバブル時代に43%だったものが安倍政権になって下がり続け、現在では23.2%にまで下がっている。
税制改正によって相続税の課税件数は大きく増加している。全国平均で相続の8.3%の人が納税対象者になっている。100件の相続があった場合8.3人が相続税の支払い義務が発生していることだ。東京都に住む人は100件の相続で17人が支払い義務の対象になっている。渋谷区を限定すれば100人いれば37人が相続税対象者になっている。ちなみに愛媛県は6%(6人)ということになっている。東京都で自宅を所有する人は要注意となる。当社には相続税の早見表をおいている。ぜひ確認してみてほしい。
更に安倍政権では少子高齢化対策のための税制が色濃く出てきている。経営者の高齢化が進んでおり60歳以上と70歳以上の高齢者が増え続けている。法人の事業承継対策と個人の子や孫に対しての贈与特例など、政府は高齢者からの若い世代に資産を円滑に移動するための税制特例を新設している。特にM&Aは大企業に限らず中小企業にまで一般化してきている。我々はこの特例をぜひ利用すべきだと思う。
「NHK大河ドラマ・麒麟が来る」20200119
温山会(松山大OB会)東京支部・役員有志の新年会が、1月18日土曜日午後から夕方まで、Iさんの豪邸戸建自宅を開放して戴き実施された。Iさんは日本を代表する大手生保で専務まで上り詰められた先輩である。後輩達にとっては自慢の先輩である。東京支部長と事務局長の組織拡大の方針のもと、新年会はシニア組と青年部の混成(15名)で企画された。
一人一人の自己紹介から始まり近況報告で盛り上がった。気が付けば無礼講とはいえ迷惑千万、膨大な量のお酒を飲み干していた。お酒の勢いを借りて後輩からも本音の発言が出る。先輩はどうしても現役後輩に対する励ましの厳しい言葉になってしまう。後輩とのやり取りの中でIさんが後輩たちに言っていた「上を目指せ!トップを目指せ!」と言う励ましの言葉が耳に残っている。
今日からNHK大河ドラマ「麒麟が来る」が始まった。今年は麒麟ビールが売れるかもしれない。麒麟は伝説上の幻獣である。私は昔からNHK大河ドラマのファンである。特に下克上の戦国時代が好きである。一介の油売りから始まり戦国大名になった斎藤道三が特に私は好きだ。斎藤道三はマムシと言われるほどの機略縦横な悪巧みの男だった。
まず野望を果たすための第一歩として油問屋を乗っ取った。油の行商人に扮し、自分を家臣として売り込む大名を探して全国を行脚する。そして内紛の続く美濃の国に目を付けたのだ。道三は権謀術数を弄して土岐源氏の流れをくむ美濃の守護代である斎藤氏に近づく。そして斎藤家を乗っ取ってしまうのだ。明智光秀の若い時代はその下克上の真っただ中にある。戦国時代は大名も命がけであるが、家臣の光秀だって死ねばもろともで命がけの時代である。
あれから500年、500年後の現代だって経済戦争真っただ中、下克上の戦国時代である。弱肉強食の市場原理を考えた時、生きるか死ぬかの戦国時代である。Iさんの本音「上を目指せ!トップを目指せ!」と言う言葉に私も共鳴する。うかうかすると踏みつぶされる。「上を目指せ!トップを目指せ!」と言う言葉の意味は「何が何でも生き残れ!」と言う励ましの言葉なのだ。「みんなで仲良く共存共栄なんて考えたら負け組として排除されるぞ!」と言うことなのである。社会貢献とか弱者救済などの言葉は勝者の言葉なのだ。これが現実である。
ライバルが10の努力なら自分は11の努力をする。ライバルが100の成績なら自分は101の成績を取る。考えて考えて考え抜く。ライバルには必ず勝つと言う闘争心が大事と言うことだ。心技体!負けん気が大事と言うことだ。勝って頭一つ出れば視野が広がる。更に勝って頭二つ出れば上が見える。頭三つ出れば組織全体が見える。勝ち登って常務・専務になれば勝者の景色が見えてくる。上に登れば上るほど景色が変わると言うことだ。
戦国時代を終わらせた家康だが、歴史を大河ドラマをで見た場合、信長・秀吉・家康の3人が1つとなって太平の世を創った。その3人を繋ぐ大事件を起こした人物が光秀である。ドラマで光秀は天が遣わした霊獣(麒麟)=奇跡を起こした人物として扱われている。古今東西、誰の人生も麒麟と同じ大河ドラマがある。NHK大河ドラマでは麒麟光秀の苦悩が見どころとなる。
松山大学の学歌の3番と4番で、100年前の建学者・新田温山会翁の心が見える。3番♪♪経済戦争止む折あらめや、これにぞ日本を強国たらせむ。務(つとめ)は丈夫、我等の務ぞ♪♪と歌っている。武力の戦争は終わっても経済戦争は止まらない。世界市場で自分の役割を果たして勝利することこそ我らの義務である。愛国心の教育を通して経済人として頭角を現すことができるのだと言っている。戦後、削除された校歌の3番だが、建学者の意思ゆえ3番を唱歌復元すべきだと私は思っている。
4番には向上の一路必ず剣難、百折不撓は男子の本領、勇猛精進、三実報国♪♪♪♪と歌っている。成長に苦難はつきもの、青年たちよ。困難に挫けず果敢にチャレンジせよ。大学の三実の教えが将来、卒業していく君たちの成功に結び付く。そして国家社会にも役立つと言っている。青年は夢と希望において未知数である。「麒麟児たちよ!頑張れ!」NHK大河ドラマは、卒業生が経済人として麒麟(建学者のような人物)に成長していくことを期待して建学されたのではないかと思う。
「1.17あれから25年、阪神大震災」20200117
あれから25年、平成7年1月17日午前5時46分だった。阪神大震災が発生した時だ。私は43歳、創業5年目だった。つい先日のような気がするがあれから25年の月日が経っていた。今や見違えるような街に変貌している。あの朝、あまりにもひどい惨状にテレビにくぎ付けになったものだった。地震・雷・火事・親父、本当だった。地震はどうすることもできない怖いモノの代表だった。
被災者に当時を振り返ってのインタビューがラジオ放送されていた。ほとんどの人が、怖かった事実、復興の25年をしっかり受け止め、災難を前向きに受け止め、希望と決意にしている点である。いつの時代も天災人災・事故や事件によって苦難困難に直面している人達が居る。起こってしまったことはどうすることもできない。反省すべきことは反省し、心を切り替えて前に向かって進むことだと思う。
あれから75年、日本の敗戦から75年が経過している。たしかに中国や韓国の皆さんには迷惑をかけた。甚大な損害を与えてしまった。日本の戦争被害も惨憺たるものだった。日本は誠心誠意で能力以上の補償額でもって韓国中国に謝罪した。日本国民も復興期では辛酸を極めた。補償と復興、国民生活だって生き延びることに必死だった。敗戦によって日本は生まれ変わった。日本国民は原爆を落としたアメリカを責めることもなく自己責任として頑張った。そして今日の日本がある。
江戸時代、仇討が許されていた時代があった。何年も何十年も宿敵を探し出し、正当な仇討が成功した時、美談となっていた。仇(かたき)を探し続ける敵討ちの人生って幸せだっただろうか。家族を殺した相手恨み続けることは善だろうか。恨みを断念することは無責任と言えるだろうか。不幸な事実は一日も早く忘れ前に向いて進みたいものだ。75年たった今も反省を求め続ける「恨の国」がある。75年前に留まり75年前から解放されていないと言うことになる。何とかしてあげたいがどうすることもできない。
日本だって自分だって、これからだって何が起こるかわからない。問題は苦難困難に直面して失望しないことだ。過去にとらわれず、前に向いて行動を起こすことだと思う。阪神大震災がもたらしたものは大きかったと思う。
「企業倒産の是非」20200115
生者必滅・会者定離、宇宙も地球も、人間も禍福終始・諸行無常の理(ことわり)から免れることは出来ない。東京商工リサーチから令和元年の企業倒産集計が発表された。前年比1.8%増の8,383件となり、リーマンショック以降11年ぶりに倒産が増加したと言う。中小企業・零細企業の後継者不足・人手不足による増加だと言う。良かったと言えば叱られるが、救われることは、負債総額は1兆4,232億円であり、過去30年間で最少負債総額だった点である。
私も会社経営時代、何度も経営危機を体験している。リーマンショックの時は絶体絶命だった。もし、あの時、倒産していたら、100億円近い負債があった時だから、県内最大の見出しで発表されていたと思う。いつの時代も、会社の規模に関わらず経営者は大変である。私なんぞ経営30年間で気の休まった時は一度もなかった。経営規模が拡大し社員が増えても資金繰りのことが頭から離れたことはなかった。
中小企業・零細企業の経営者に休日はなく夜も昼もない。運転資金は仕入れ先と社員が優先され、本人や家族への報酬は後回しになる。倒産すれば連帯保証人と言う十字架を背負っている。負債を生涯をかけて返済する義務を抱えている。倒産しても連帯保証人と言う十字架は下ろすことができないのである。知らなかったとはいえ経営者なんてバカバカしくて、遣ってられないと何度思ったことか。何とか無事に引退し現役時代を振り返り、感慨深く思うことがある。
宇宙の輪廻転生・地球の輪廻転生、地球の誕生と地球の終焉、生命の輪廻転生は避けられない事実である。生命は種子から生まれ発芽し成長していく。成長し開花する。種子を残して枯れていく。死骸は次の発芽の肥料になる。人間の世界だって同じである。ローマ帝国だって徳川300年だって同じ道を歩む。法人だって同じである、創業から始まり成長し繁栄し爛熟に至る。問題点や矛盾が生まれ衰退に向かう。そして倒産廃業に至る。年年歳歳花相似たり歳歳年年人同じからず。社会は同じ景色の経済活動が行われているように見えるが、会社も人も下克上によって同じ会社でもなければ同じ人でもない。
モノは考えようである。人が死ななかったらどうなるであろうか。倒産廃業が無かったらどうなるだろうか。散る桜残る桜も散る桜 良寛。早いか遅いかの違いだけで命には必ず終焉がくる。死ななかったら人類の進化発展はなかったし、法人だって廃業が無かったら経済の発展はなかった。消え去ることで新しい生命(会社)が生まれていることを知るべきである。古い組織で育った人たちの知恵と経験は、次の始まりの肥料となる。終わりは常に次の始まりとなるのだ。倒産廃業は経営者にとって最期の社会貢献になっていると言うことである。
「山本敏夫先生、第68回、人間講座」20200112
松山大学同期生の山本敏夫さんが主宰する「第68回、人間講座」に参加した。西予市にある山本氏の実家(古民家)が教室だった。まさに幕末の松下村塾と言ったところである。今日は「思いは実現する」というテーマである。この勉強会は平成20年から、ご縁のある人たちが幸せな生き方が出来る為のお手伝いをしたいとの思いから、彼の好意によってボランテアで自宅を開放して開催されている。頭の下がる思いである。山本氏は中小企業診断士の資格者で長年、私の株式会社住宅情報館の監査役お願いしていた人物である。長年ご一緒させて戴いただけあって、すべての内容について共感・共鳴・納得する講義であった。
住宅情報館30年の社歴の中で、山あり谷あり、何度も経営の好況・不況を経験した。私自身何度も彼からの精神的支援によって、ギブアップすることなく、経営危機を救って戴いた。まさに私の経営は今日のテーマ「思いは実現する」の実践だったように思う。建物を建てることも思い(強い信念)から始まる。経営危機の時も絶対にギブアップしない精神的励ましを彼から戴いた。「資本の欠乏よりも、エネルギー(精神力)の欠如が倒産廃業に繋がる。」ことを実学として学ばせて戴いた。
彼は安岡正篤先生・中村天風先生の思想に傾倒し真の幸福について長年研究している。大宇宙の不思議・人間の不思議、人間とは何か、人間は何処からきて何処へ行くのか、心とは何か、人間として正しい(成功する)生き方をするにはどうあるべきか?全ては心が決める。全ては強い思い、心から始まると言うものである。柔道だって心技体、心が負けていれば絶対に勝つことは出来ない。私の人生哲学・経営理念も宇宙歴・地球暦から始まっている。宇宙のエネルギーは真善美にあると言う。真善美にもとづく正々堂々とした行動には神(大衆)の支援があると言うことだ。人生を成功するには正しい心の持ち方が大事だと言うことである。
手法として正心調息法が紹介された。正心とは①物事を積極的前向きに捉えることだと言う。たとえ失敗しても諦めず立ち上がる。失敗だって成功途上だと考える陽転志向であるべきだ。②すべてに感謝する心を持てと言うものであ。「足るを知る」と言う境地である。例え不幸な出来事だって、命が残っていてありがたいと思うことにしている。③愚痴をこぼさない。不平不満、妬み嫉みから発展はない。天災だって人災だって今後に生かすべき大きな学びがあると言うものだ。④正しい腹式呼吸によって瞑想する。悪い気を吐き出すことで、精神的健康をもたらし、本当の病気をも追い出すと言うものである。今日の勉強会、山本氏に見習い私も誰かのお役に立ちたいと心新たにすることが出来た。山本敏夫さん、お疲れさまでした。山本氏のご健勝、更なるご発展を祈る。
「相続手続きのスケジュールと相続のポイント」
相続があれば民法や相続税法に従って相続の手続きをしなければなりません。しかも決められた期間内に手続きを行わないと不利益を被ることがあります。以下スケジュールを列記します。
■3ケ月以内にやるべきこと(相続を知った日から)
相続を放棄するか、限定承認の申請を家庭裁判所に申請しなければならない。
そうでない場合、単純承認となって、すべての財産・全ての負債(連帯保証人含む)を相続することになる。
■4ケ月以内にやること
所得税の申告は前年分を3月15日までに税務署に申告することになっているが、相続が発生した場合は、相続を知った日から4ケ月以内に確定申告をしなければならない。
■10ケ月以内にやること
相続税がかかる場合、相続人全員の申告と納税が不可欠です。
10か月の根拠は個人の胎児を確認する意味があります。
■1年以内にやること
遺言によって遺留分未満の財産しか貰えなかった場合、遺留分を侵した相続人に対して侵害を知った日から1年以内に「遺留分の 減殺(げんさい)請求」を行うことができる最終期限となります。
相続のポイント
- 夫が亡くなった場合、妻には相続順位がなく、常に相続人となる。
- 相続権利のある子の妻(夫)に相続権はない。
- 高い相続順位(子)が相続し、下位相続人(孫)と同時相続することはない。
- 高い相続順位(子)が死亡している場合、代襲相続となり孫・甥・姪も相続人となれる。
- 非摘出子と摘出子の間に相続の差はない。
- 配偶者・親・子・孫が他界している場合、親が相続人となる。
- 親が相続人となった場合で、親・兄弟が他界している場合、甥・姪が代襲相続する。
- 生前贈与があった場合は、相続時に清算して配分となる。
- 遺言によって排除された相続人は遺留分減殺請求権がある。
- 排除された者の遺留分は法定配分持ち分の1/2となる。
ただし、遺留分が認められるのは配偶者と直系卑属・直系尊属のみです。
兄弟姉妹に遺留分は認められていない。
20200109
松山市住宅情報館 館長日記 「相続、遺産分割の優先順位」
まず基本的な所から復習する。相続税は相続人が相続財産に応じで支払うことが原則である。配分方法によって相続税総額は大きく変わる。相続は家族構成や遺言によって個別の事情がある。自分に不都合な相続になりかねない。これは国が決めていることだから私の責任ではないことを付け加えておく。相続はプラスの財産もマイナスの財産も併せて相続することを忘れてはならない。色々なケースを考えてみる。法定相続人の相続優先順位と相続割合を確認する。①第一順位は配偶者と子供がいる場合、子供(1/2)と配偶者(1/2)ずつ受け取る。②第二順位は配偶者がいて子供が居ない場合、配偶者(2/3)と直系父母(1/3)ずつ受け取る。③第三順位は配偶者がいて子供も直系父母もいない場合、配偶者(3/4)と兄弟姉妹(1/4)ずつ受け取る。これが相続の基本となる。どんな場合でも配偶者は相続人となる。これが基本の公式である。色々な相続問題は配偶者の変遷(その子)から起こっている。
相続の一般的な優先順位について様々なパターンを考えてみたい。自分に該当する部分があるかもしれません。皆さんと一緒に考えたい。古い頭の私的な回答です。間違っていたらご容赦ください。一番の問題は相続資産が現金のように公平に配分でない事にある。現金でない為に欲しい資産を巡って、相続が争続になるのです。税金の計算は税理士がする。配分の調整説・説得・換金は税理士では出来ません。不動産相続問題の解決を我々がお手伝いをします。どの資産を誰が相続するかでトラブルが起こっているのです。そういう意味では、遺言または資産配分の行司(調整役)が不可欠だと思っています。
1、 自分が死んで妻と子供が相続する場合
妻は1/2を相続する。子供は全員で1/2を均等に分ける。
2、 自分が死んだ場合、妻と子と自分の親がいる場合
妻と子がいれば親に相続権はない。妻と子だけを考えればよい。
3、 自分が死んだ場合、妻がいて子が相続を放棄している場合
妻と相続放棄していない子供だけで配分する。妻以外の取り分は子が均等に分ける。
4、 自分が死んだ場合、内縁の妻(夫)と子がいる場合
婚姻届けを出していない配偶者(夫または妻)には相続権はない。
たとえ内縁であっても自分の子供には相続権がある。
5、 自分が死んだ場合、妻と養子に出した子がいる場合、
例え養子に出しても自分の子供に変わりはない。
養子に出した子は、実家と養子先の二家から財産を相続できることとなる。
6、 自分が死んだ場合、 妻と子と嫁いだ娘がいた場
嫁いでいても子供の相続権は同等である。苗字が嫁ぎ先であっても関係ない。
7、 自分が死んだ場合、妻と娘と婿養子がいた場合、
娘婿に相続権はない。ただし養子縁組した娘婿は実子と同じで相続権がある。
血縁間関係にない二人は結婚でき、相続権は娘夫婦2人とも兄弟扱いとなる。
8、 自分が死んだ場合、妻と子と孫がいる場合
孫が相続人になることはない。代襲相続(子が死亡している場合)のみ孫が相続する。
9、 自分が死んだ場合、妻に子がいない場合
妻が2/3を相続し、実父母が1/3を相続する。
10、自分が死んだ場合、妻と兄弟(姉妹)が相続する場合
妻が3/4を相続し、実兄弟(姉妹)が1/4を相続する。
11、自分が死んだ場合、妻と兄弟(姉妹)と甥と姪がいる場合
妻と兄弟(姉妹)が相続し、兄弟(姉妹)が死亡した場合はその子が代襲相続となる。
12、自分が死んだ場合、子と孫が相続する場合
孫に相続権はない。ただし、
子供が孫より先に死んでいる場合、孫は孫の父親の相続分を代襲相続する。
13、自分が死んだ場合、子と貰った養子と養子に出した子がいる場合
子と養子縁組した養子と、養子に出した子の3人は、3人とも実子扱いとして1/3ずつ相続する。
14、自分が死んだ場合、妻の子と内縁の妻の子が相続する場合、
妻の子も、内縁の妻の子も、実子の子供は等分に相続する。
15、自分が死んだ場合、生前贈与を受けた子と受けない子の場合
生前贈与分は生前贈与した時の時価で評価し、現在の資産に加算し、組み戻して配分する。
16、自分が死んだ場合、妻と子と胎児の場合
胎児には誕生すれば相続権がある。
相続手続きの期限10か月は胎児の誕生を確認するためである。
17、自分が死んだ場合、妻と子と遺贈をした者の場合、
第三者に遺贈した部分を省いて、妻と子は通常どおりに相続する。
18、私が亡くなった場合、妻と子(娘)と養子ではない娘婿の場合
妻と子が通常の相続をする。養子でない娘婿に相続権はない。
実の娘が亡くなっていれば孫が相続に加わる。
一度相続によって娘の財産となったものは、
娘の死亡によって配偶者二分の一、と子二分の一となって相続する。
19、自分が死んだ場合、再婚の妻に先夫の子がいた場合、妻の財産はどうなるか
初婚でも再婚でも配偶者は常に相続権がある。
血縁でない連れ子には相続権はない。再婚後、妻が死亡した場合、
相続によって取得した妻の財産は、
妻の連れ子も含めて、妻が産んだ子供たちが等分に相続する。
20、自分が死んだ場合、他人の子なのに戸籍上が子の場合
養子縁組をしていれば実子扱いとなる。
養子縁組をしていない限り、いくらかわいがっていても他人の子が相続することはない。
病院の赤ちゃん取り違え問題が起こった場合、戸籍外でも実子であれば相続権がある。
70年後に血縁が分かっても、相続が終わっているから問題となるのである
21、自分が死んだ場合、先妻の子と後妻の子の場合
自分の子供は先妻・後妻関係なく平等に相続権を有する。
22、自分が死んだ場合、子の一人に相続分の指定をしている場合
相続分の指定は法定以上の指定もあれば、遺留分以下の指定もある。
相続人に異議がない場合、
指定された一人の相続分を除いた部分を、残りの相続人が相続する。
23、私が死んだ場合、親だけが相続する場合、(だけ=法定相続人が他にはいない意味です。)
全ての財産を実父と実母が1/2ずつ相続する。
24、私が死んだ場合、娘が死亡しており娘に子がなく、娘婿と親だけの場合
娘婿に相続権はない。親が全財産を相続する。父母が居なければ国庫に返る。
娘婿が養子縁組の子供であれば100%婿養子が相続人となる。
25、自分が死んだ場合、子と親の場合
子がいれば親に相続の権利はない。子が全財産を相続する。
26、自分が死んだ場合、親と兄弟姉妹の場合
兄弟に相続権はない。生きている父と母は全ての財産を1/2ずつ相続する。
相続で親に財産が移った後、さらに親が亡くなれば、子供(兄弟)たちが相続する。
27、自分が死んだ場合、子と兄弟姉妹の場合
子供たちのみ相続する。兄弟に相続権はない。
28、自分が死んだ場合、血縁が兄弟だけになった場合、
自分が死んで、親も子もいない場合、兄弟姉妹が等分で相続する。
29、自分が死んだ場合、妻と兄弟姉妹だけが相続する場合
私と妻の間には子供がいない時、妻・配偶者(3/4)と兄弟姉妹(1/4)が配分を受ける。
30、私が死んだ場合、兄弟と腹違いの兄弟が存在して相続する場合
腹違い(半血)の兄弟姉妹は、両親を一にする兄弟姉妹の半分を相続する。
31、自分が死んだ場合、妻と胎児と兄弟姉妹の場合
新生児と妻のみが相続する。新生児が無事に誕生した場合、兄弟姉妹に相続権はなくなる。
32、自分が死んだ場合、妻と子、愛人と愛人の子の場合
愛人に相続権はない。妻は1/2、婚外子も同じ子供として同等の相続権利を有する。
33、自分が死んだ場合、妻と子と孫の場合
妻と子だけが相続する。孫に相続権はない。子が死亡している場合のみ孫が代襲相続となる。
34、自分が死んだ場合、子の一人を相続排除した場合
排除された子供が遺留分を主張しない限り、妻と残りの子が相続する。
35、自分が死んだ場合、相続放棄していた子が死亡した場合、
親が相続を放棄しているのだから、相続放棄した子の子供(孫)に代襲相続権はない。
36、自分が死んだ場合、限定承認が認められる場合、
限定承認が認められた場合を除き、相続放棄した子も妻も相続権そのものがない。
限定承認とは(債権)1000万円と債務1000万円の資産を限定して相続をする場合をいう。
37、自分が死んだ場合、妻と兄弟姉妹と甥・姪の場合
妻が3/4、兄弟姉妹が1/4を相続する。
兄弟姉妹の誰かが死亡していた場合、兄弟姉妹の子が代襲相続することになる。
48、子のひとりが父を殺害した場合
殺害した子を排除して、相続人は法定とおりの配分となる。
39、被相続人が遺留分侵害の相続指定の遺言をした場合
遺留分を侵害された相続人は、遺留分(権利の半分)に足りない不足分を組み戻す訴えができる。
遺留分とは法定相続分の50%を確保する権利である。
ただし、遺留分が認められるのは故人の配偶者と子・孫の直系卑属、父母・祖父母の直系尊属のみです。
故人の兄弟姉妹に遺留分は認められていない。
40、身寄りが全くない場合
相続権者が居なければ、すべて国家のものとなる。
20191120
松山市住宅情報館 館長日記 「恐ろしい相続」
相続とは亡くなった人の所有していた不動産や預貯金を、相続権利者が、引き継ぐことだと思っている人がほとんどだと思います。大間違いです。相続とは怖いものなのです。このように思っている人は大きな見落としがあります。相続人は被相続人の地位をそのまま継承していることを忘れてはいけません。借入金や連帯保証債務、その他の約束事すべてを引き継ぐことになるのです。「資産は引き継ぐが債務はいらない」なんて通用しません。負債は要らないと言うのなら、預貯金も含めて、すべての財産を放棄しなければなりません。
つい先日、こんな話が新聞に出ていました。数十億円と言う資産を持っている77歳の方が亡くなりました。彼には40-50歳代の4人の子供たちがいます。77歳の父親の借り入れ金額と連帯保証債務を調べた結果、4人のうち3人の息子はとても相続できる資産状況でないと判断して相続放棄をしました。もう一人の52歳の息子は入院中だったため相続放棄の手続きができなかったのです。父親(77歳)の死後、息子も病院で52歳の若さで亡くなったのです。亡くなった息子には更に20歳前後の子供たちがいます。
問題は入院中の52歳の相続人が、自分の病気があって、財産放棄の手続きが出来ていなかった点です。相続放棄の手続きが出来なかったためにお爺さんの財産と負債を入院中の息子が単独で相続してしまったのです。20歳前後の孫から見れば相続財産に親(52歳)の財産にお爺さん(77歳)の負の財産が加わっていたのです。
お爺さんの膨大な借金を知った孫たちがお爺さんの借金と連帯債務を、亡くなった父親に代わって放棄できるかが裁判になったのです。親父のプラスの財産は相続したいが、お爺さんのマイナスの財産だけを放棄することが出来るかどうかと言う裁判でした。相続人は被相続人の地位(負債や連帯保証人)もそのまま相続してしまうことを忘れてはいけません。田舎にある荒廃した山林や田畑を相続して苦しんでいる人をたくさん知っています。高齢の父親を持つ人は父親の財産を確認しておく必要があります。
20191101
松山市住宅情報館 館長日記 「不動産と人生、なぜ宇宙論なのか」
私の人生観は宇宙論から始まっています。なぜ宇宙論なのか。詳しくは左のAmebaブログの巻頭の言葉に説明しています。太陽(地球)に寿命があるように、人生にも終わりの時がやってきます。人生は禍福終始。良い事も始まりがあったものには必ず終わりの時を迎えます。悪い事も始まりがあったものには必ず終わりの時を迎えます。小枝を集めて大木を流すという言葉があります。一得一失という言葉もあります。成功と失敗、勝者と敗者、世の中「こんな筈ではなかった」と言う判断が多々あります。
譲歩の決断で安堵安心を手に入れた人がいます。執着心にこだわって不本意な人生を続けている人がいます。人間万事塞翁が馬、人生は良いことと悪いことの繰り返し、振り子のようなものです。今なすべきことは、今止まっている問題点のある振り子を動かすことではないでしょうか。いずれ訪れる葬式を覚悟すれば、こだわりを捨てて、心静かに行動の決断が出来ると思います。私自身、皆さんに劣らぬ苦難を経験しています。今の自分にとって何が正しいか、私たちの知恵と経験を通して、あなたに対してより良いヒントを提供できればありがたいと思っています。
20191024
松山市住宅情報館 館長日記 「はじめまして」
みなさま初めまして。以前の所在地において新生住宅情報館が装いも新たに発進しました。主な業務内容は不動産に関する悩み相談です。過去30年間に不動産業で蓄積した様々な経験があります。人は年齢を重ねることで山あり谷ありの人生経験があります。人間関係での摩擦や対立があります。しがらみやこだわりによって動けなることだってあります。誰でも人には話せないような悩みがあります。財産のはずの不動産資産が不幸を呼び込むことだってあります。不動産の相談は人生相談のようなものです。あなたの幸せについて一緒に考えたいと思っています。弁護士や税理士、建築会社や設計士、警察OBや銀行OB、弊社には多くの不動産会とのネットワークがあります。旧住宅情報館で定年を迎えたスタッフが皆さんをお迎えします。お気軽にお立ち寄りください。お気軽にご連絡ください。
20191023