不動産の詐欺商法に注意

 「あなたがお持ちの不動産を買いたがっている人が居る。」という電話商法がある。買主など実在しないのに、無理やり売らす商法だ。オーナーの心を揺さぶり、売主にしてしまう商法である。オーナーが交渉をお願いすると「条件が合わなかった。」と言うことにして、別の買主を本格的に探す。早い話が架空話による売主発掘営業である。最近は個人の携帯電話からオーナーの携帯電話や自宅電話にかかってくる。個人の携帯電話だから黒幕となる会社としても跡腐れが無い。私はおとり広告や架空売買に匹敵する詐欺商法だと思っている。おれおれ詐欺と大差ない。

 個人情報の携帯電話番号や自宅電話番号まで闇売買できる時代である。090・・誰だろう?相手を電話に出す作戦だ。「電話番号は誰から聞いたのか?」と追及したらトラブルとなる。強引さには呆れる。今まではベンチャー企業によるマニュアル通りのトークによる売主探し部署が主流だったが、最近は更に悪質となり契約社員(個人携帯電話)による客探し電話が主流となっている。短時間で儲かる仕事として電話勧誘希望者をSNSで勧誘している。売りたい客を発掘した場合には高額なインセンチブが付く。不動産知識がなくても成功報酬の電話営業となっている。

 巧妙なアポイント商法である。短時間で儲かる仕事の広告は詐欺商法の為の勧誘である。第一線で電話をしている彼らは加害者であり被害者でもある。「あなたがお持ちの不動産を買いたい人が居る。」という電話があった時は、ほとんどがおとり営業だ。当社には警察OBもいる。彼らに遭遇した時は業界イメージを落とさないために叱りつけている。トラブルになった時の為に録音しておけば良い。上手い話に乗らないことだ。安易にサインをしたり印鑑を押さないことだ。彼らが悪魔に豹変した時は、警察または消費生活センターに相談することだ。