コウモリ外交の末路

イソップ物語の中で「コウモリ外交」の末路がある。昔々鳥の仲間と獣の仲間が食べ物をめぐって鉄のカーテンを張って戦っていた。力の無いコウモリ族は冷戦の様子を見極め、鳥族が有利になると「私も鳥族です。あなた達と同じように翼を持っています。」といって恩恵を受けていた。その後戦況が変わって、獣族が有利になった。力の無いコウモリ族は「私は獣の仲間です。あなた達と同じようにネズミの様な皮膚と牙を持っています。」と獣族の傘下に入った。  その後、冷戦が終わり、鳥族と獣族が和解して、コウモリの寝返りが検証された。怜悧狡猾なコウモリは鳥族と獣族のいずれからも嫌われ仲間外れにされてしまった。信頼を失ったコウモリは鳥族と獣族が活躍する昼間の行動を避け、夜間に食べ物探しをする羽目になり、暗い洞窟の中で身を潜めて暮らすハメになったのだと言う。  この物語って職場でもよくある出来事だ。職場と同じように政界だって良くある出来事だ。内股膏薬ってやつだ。問題は外交である。外交の失敗はイランや北朝鮮などのように、そのまま国家の貧困になってしまう。コウモリ外交の末路はこのイソップ物語のコウモリになると言うことだ。コウモリにならない為にはどうあるべきかである。経済力を高め、軍威力を高め、愛国心を高めて、鳥族とも獣族とも対等になることだと思う。  鳥族とも獣族と敵対するのではなく、力を持った状態で自立することで、鳥族とも獣族とも真の友好関係が築ける。組織論として我々国民はどうあるべきか。本当の敵は外にいる。時の政権を一致団結して支え強い政権にすることである。身内の裏切りが心配な内憂外患状態で、力強い外交は出来ない。指導者とは心技体、勝つことにこだわるスポーツ監督と同じ魂である。大国の狭間で指揮をとる大将の苦労は如何ばかりかと察する。