松山市住宅情報館 館長日記 「ゴミ出し場=建物の顔」

家主業と管理業をして40年、双方の立場で随分勉強をさせて戴いた。家主業は入居者・オーナー・管理者の三方一両得が成立しないと成り立たない商売である。人気物件であり続けることがオーナー業成功の秘訣である。それを支援するのがマンション管理業者である。管理者には善管義務(善良なる管理者義務=自分の持ち物以上に注意して管理すること)が義務付けられている。良い管理者が居て建物の価値が維持される。

 

 新築当時は20年後の空室の苦労など予見できない。当社には20年以上連れ添った建物が多くある。建物だって禍福終始が当てはまる。始めがあったものは必ず終わりの時を迎える。建物だって私と一緒に幕引きに向かって突っ走っている。建物だって時の流れに抵抗して、「出来るだけ長生きしたい」のが天の心だと思っている。

 

 私は建物の価値は清掃だと思っている。建物の顔はゴミ出し場だと思っている。違反ごみ問題は日本中の問題である。ゴミ出し場の乱れは入居者の心の乱れだと思っている。ゴミ出し場の中の違反ごみの有無で、管理会社の価値が決まると思っている。即ち管理会社のレベルが分かる。親元を離れた若者の一人暮らしはゴミ出しルールのアウトローが多い。不本意だが性悪説に基づくべきだ。注意や厳しい指導によってルールが守られるようになる。おおらかな人格は管理業に向かないということだ。

 

 管理業者は違反ごみの回収が管理業者の仕事だと思っている。大きな間違いだ。臭い匂いは元から止めなきゃだめだ。入居者に対してキチンとルールを守って戴くことだ。お願いし、警告し、悪質な場合は、写真で違反者を特定し、ごみ処分料金(罰金)を戴くことは許されると思う。違反者の特定と犯行現場の写真開示は苦渋の決断となる。辛い選択だがこれが入居者全員の利益につながると信じている。

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